関西電力:電力使用率95.9% 需要、今夏最大

毎日新聞 2014年07月17日 21時24分

 関西各地で真夏日や猛暑日となった影響で、関西電力管内の電力需要は17日、午後2時台に今夏最大の2465万キロワット(速報値)を記録した。最大供給力に対する需要の割合を示す電力使用率は、需給が厳しいとされる95%を超え、95.9%に達した。今夏は自社の供給力が少なく、他社からの電力購入や融通が頼りだが、他社では火力トラブルが相次いでおり、需給逼迫(ひっぱく)のリスクは増している。

 関電は当初、最大電力需要を2360万キロワットと想定し、最大供給力を2568万キロワットとする体制を整えた。だが、気温が上昇し冷房使用が増えたことで、需要が想定より105万キロワット増加。計画停止中の相生発電所1、2号機(兵庫県、出力計75万キロワット)の稼働や他社からの電力融通増などで供給力を増やすことはできたが、乗り切れると判断して対策を取らなかった結果、使用率は95%を超えた。

 ただ、相生以外に自社に大きな供給余力はなく、需要がさらに増えれば、他社からの電力購入や融通に頼るしかない。その他社では、66万キロワットの電力購入先のJパワー(電源開発)の橘湾火力発電所1号機(徳島県、出力105万キロワット)が9日にトラブルで停止。復旧時期は未定だ。電力融通を受ける中部電力でも碧南火力発電所4号機(愛知県、出力100万キロワット)が今月1日にトラブルで停止。今月下旬に営業運転再開の見通しだが、予定通り融通を受けられるかは不透明だ。【浜中慎哉】

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