巨人−ヤクルト ヒーローインタビューで記念撮影する巨人の村田(左)と菅野=東京ドームで(市川和宏撮影)
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プロ野球は16日、オールスター戦を前に最後の6試合があり、セ・リーグは巨人、パ・リーグはオリックスが首位で折り返した。セは巨人がヤクルトに5−2で快勝。2位阪神も中日に勝ち、3・5ゲーム差で前半を終えた。パはオリックスが楽天に8−1で勝ち、ソフトバンクがロッテに0−13で敗れたために1、2位が入れ替わった。オリックスは1997年以来の首位ターンとなった。マツダオールスターゲーム2014は第1戦が18日に西武ドーム、第2戦は19日に甲子園で開催される。後半戦はセ、パともに21日にスタートする。
◇巨人5−2ヤクルト
巨人の菅野が8イニングをソロによる1点に抑え、リーグトップに並ぶ9勝目を挙げた。打線は1回に長野の三ゴロの間に1点を先取。4回にロペスと村田の適時打で2点、5回には長野の二塁打で加点した。ヤクルトは木谷が粘れなかった。
久しぶりの白星の味をじっくりかみ締めた。巨人・菅野が8イニングを7安打1失点で6月14日の楽天戦以来となる9勝目。「久しぶりの勝ちなんで本当にうれしい」。お立ち台で白い歯をこぼした。
調子は良くなかった。「ブルペンからひどかった。球に力はあるけど、制球に苦しんでいた」と川口投手総合コーチ。立ち上がりは珍しくコントロールが大きくばらついた。初回は2人の走者を許し、無失点で切り抜けるのに31球を要した。
それでも、2回以降は気持ちを切り替えて修正した。「ストレートが走っていた。そんなにコースを狙うことはない」。直球主体で好調ヤクルト打線をねじ伏せた。
勝てなかった1カ月間、「歯がゆい気持ちはあったし、空回りする部分もあった」。そんな中で強烈なプライドを支えにした。「ここで勝ち切れるかどうかが投手として一流、二流の分かれるところ。一流を目指して頑張る」。14日には祖父の原貢さんの「お別れの会」に参列。「戦う姿勢、執念をしっかりと受け継いでいきたい」と話した通り、マウンドで存分に闘争本能を発揮した。
前半戦最終戦でハーラートップに並んでも、「もうちょっと勝てたと思う」と決して満足はしていない。それは伯父であり、チームを率いる原監督も同じだ。「まだまだ安定期ではない。さらに強いチームになることだけ考えて、後半戦に入っていきたい」。セ・リーグ3連覇、そして日本一奪回へ、菅野も、そしてチームも歩みを止めることはない。 (小林孝一郎)
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