韓国軍が、ベトナム戦争で民間人を大量虐殺したことが再注目されている。現地調査で2700人以上の犠牲者名を確認した神奈川大学名誉教授らが現在、世界に告発するために渡米している。こうしたなか、大手商社「豊田通商」で韓国担当を長く務めた日韓問題研究家の松木國俊氏は「ベトナムでの残忍さは、元寇での高麗兵とそっくりだ」と指摘している。
神奈川大学名誉教授の北岡正敏氏と、「シンクタンク戦略大学」主宰の北岡俊明氏の兄弟は、昨年9月と今年2月にベトナムで行った現地調査の結果を、著書『韓国の大量虐殺事件を告発する』(展転社)にまとめた。
同書によると、犠牲者遺族は「親兄弟が皆殺しにされた」「女性や子供、老人が殺された」「女性は強姦され、妊婦は腹をさかれた」「子供は首や手足を切断された」「韓国人に復讐したい」などと証言したという。
豊田通商ソウル事務所に1980年から84年まで駐在するなど、商社マンとして韓国担当を長く務めた松木氏は「まさに、人道に対する罪だ。風化させてはならない」といい、こう続けた。
「駐在当時、ソウルでは『韓国軍は精強だ』『韓国軍万歳』といった映画ばかりやっていた。ところが、99年5月にハンギョレ新聞が発行する週刊誌『ハンギョレ21』で、ベトナム戦争での蛮行が報じられた。北岡兄弟が集めた証言と同じで、あまりに残忍無比な虐殺方法に吐き気すら覚えた。ただ、私は『元寇で、日本人に残虐行為を働いた高麗兵の子孫なら、やっても不思議ではない』と思った」