2014年7月17日23時04分
ベネッセホールディングスの17日の記者会見での主なやりとりは以下の通り。
――個人情報が流出した経路は。なぜ大量の個人情報を扱う権限を外部社員に与えていたのか。
松本主税・最高リスク管理責任者「捜査にかかわる情報は控えたい」
――逮捕された松崎正臣容疑者の仕事上の役割は。
松本氏「システムの開発の中心的な役割を担い、かなりのベテランだった。勤務態度に特段の問題はなかった」
――システムやセキュリティー体制に不備があったのではないか。
松本氏「事故が起きた以上、改善は必要だ」
――システムをどう改善していくのか。
原田泳幸・会長兼社長「システムそのものは決して世の中の水準よりも脆弱(ぜいじゃく)だとは思っていない。システムに問題が無くても(従業員の)倫理観や強い責任感が必要だ。再発防止は、私の目の前の大きな命題だと感じている」
――過去に退会した人では、どの年齢の人まで情報が漏れた可能性があるのか。
松本氏「流出した情報のうち、過去のお客様がどの程度含まれているのか、内訳は把握できていない。年齢幅は捜査に支障をきたす可能性があり、控えたい」
――流出発覚後の問い合わせ件数は。教育講座の退会は出ていないか。
ベネッセコーポレーションの小林仁社長「問い合わせは、12日まででのべ約5万人。退会に関する問い合わせはそのうちの約6%で、のべ約3千人だ」
――個人情報の削除を希望する人への対応は。
小林氏「今回に限らず、要請があれは、削除している」
――なぜ金銭補償すると方針転換したのか。
原田氏「9日の会見時点で、金銭補償について話すと、金銭ですむ話ではないと、逆にお客様のお叱りを受けると思った。包括的な対応と合わせてお伝えしようと思っていた」
――補償に用意する200億円の根拠は。
原田氏「過去の他社の事例などを参考にした。仮に1人一律500円の金券を2千万人に渡すと100億円になる。補償の対象者は、重複したデータをまとめるなどしてから決める」
――今回、ベネッセは被害者か、加害者か。
原田氏「お客様にこれだけ迷惑をかけた点で加害者だと思っている」
――経営陣の責任をどう考えているのか。
原田氏「事件は明らかに(6月の社長就任前の)過去に起きたものだ。小林と私の責任は原因を徹底的に究明し、信用を回復することだ。捜査に支障をきたさない部分は速やかに開示する」
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朝日新聞社会部
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