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 国連人権高等弁務官事務所は、米国家安全保障局(NSA)など、国家機関によるインターネット通信や電話などの大規模盗聴について「デジタル時代のプライバシーの権利」と題する報告書をまとめ、16日公表した。

 報告書は、大規模盗聴について「例外的な手法というよりは、危険な習慣になりつつある」「適切な立法措置がなされていない」と指摘。また、国家にデータや技術提供で協力する民間企業についても、人権侵害に加担する可能性を警告した。報告書では、独立した監視体制の設置による透明化などを求めている。

 ピレイ国連人権高等弁務官は、大規模盗聴の実態が不透明なことについて、「国家は個人のプライバシーやその他の人権を保護する明確な義務を負っているにもかかわらず、こうした人権侵害が起きていることを知ることすら著しく阻害している」と非難した。

 報告書は昨年末に国連総会から求められたもので、今年9月の人権理事会や10月の総会に提示される。(ジュネーブ=松尾一郎)