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@stellaSSL はる@ゴネクあ25
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思い叶って、虎徹と付き合い始めて1か月。
どんな時だって一緒に居たくて、心も体も最高に恋人を求めてしまう時期だ。
それなのに、バーナビーの思い人はつれない。つれなすぎる。
「今日はちっと用事あるんだわ」
「悪ィ、先約あって」
「近所の付き合いがあってさあ、雀卓囲もうって誘われて」
などとこんな事が何度も続けば流石にバーナビーだって分かる。
自分を避けているのだ。
嫌いになって避けるのならもっと分かりやすい筈だ。例えばランチを一緒に取らないとか、仕事中でも目を合わせないとかいろいろあるだろう。
だがそういう兆候はない。なくて、夜を一緒に過ごそうという誘いだけをあからさまに避けられているのだ。
バーナビーも原因に思い当たらないでもない。
これはどう考えても、初めてのセックスが原因だ。
初めてセックスをしたのは一週間前の夜だ。
前の日にそういう約束をして、ずっと二人でそわそわしていた。
我慢出来なくなってタイムカードを押して退勤するエレベーターの中で散々抱き合ってしまったくらいだ。
ちょっと乱れた服を直し、バーナビーの愛車でマンションへと向かう。
途中も少し興奮に震えながらキスをして、ちゃんとお互いに股間をパンパンに出来ているのも確認した。
そうしてベッドルームにもつれ合うようにして入って、無我夢中で服を脱がせ合ってキスを重ねて、いざセックスへと及んだ。
こんな時の為にと、ゴムもローションも用意していた。
けれどやはり性欲が先に立って、性急にし過ぎたせいだろう。
十分慣らしたつもりだったけれど、ペニスを挿入する時にひどく虎徹は痛がった。
挿入というより捻じ込んだ、と言った方が正しいかもしれない。
虎徹は気丈に顔を真っ青にして、バーナビーが出すまで耐えたが、こうして考えればやはり苦痛ばかりを与えてしまったのだろう。
バーナビーも随分と余裕がなかったから、虎徹の苦痛を和らげる努力も出来ていなかったように思う。
けれどそれを謝りたくとも日中は憚られる話題であるし、かといって夜は虎徹が逃げてしまう。
このままでは二度目なんてとても望めない。
それに、何より虎徹だって嫌な記憶だけが残ってしまう。
セックスは愛ゆえの行為だ。
気持ち良くて、あたたかくて、心も体も愛しい人でいっぱいになる。
少なくとも自分はそうだった。
痛がりながらも虎徹は来い、大丈夫だからと何度もバーナビーを気遣い、あたたかくやわらかい肉で包んでくれた。
体は固くてちっとも柔らかくなくとも、虎徹が虎徹だから好きなのであってそれにさえ欲情した。
終わった後だってしあわせで、虎徹の寝顔を見ながら眠ってしまうのが勿体無いと思った。
だから、虎徹にもたくさん感じて良くなって欲しい。
少しでも自分とのセックスを好きになって欲しい。
考えた末、バーナビーはとある方策を思いついた。
それを実行に移すべく、奢りますから外でランチを、とまず虎徹を誘う。
虎徹の好きな店なので文句も言わずについてくる。
あっという間にプレートを平らげ、がりがりと氷を齧りながらプラスチックのカップを手で揺らす虎徹をじっと見る。
「なんだよ?」
「いえ」
にこりと笑ってバーナビーは頼んでおいたパフェを差し出す。
「これもどうぞ」
「マジ!?美味そー!」
「それで金曜の夜、僕の家に来ませんか?貴方が観たいと言っていた映画を揃えましたから、一緒に観ましょう」
映画があるのは本当だが、当然口実でもある。
虎徹も完璧なタイミングで話題を出されたせいで咄嗟に断れもせず、掬ったクリームとアイスを頬張りながらむぐ、と喉を鳴らした。
我ながら完璧な笑顔だと思う。
虎徹の後ろでメニューを運んでいた店員も、ちらちらと様子を窺っていた女性客たちもみんな頬を染めてこちらを見ている。
こんな衆人環視の場所で声を上げて断れもしまい。
全て計算ずくだったが、虎徹もややあってこくりと頷いた。

かくして虎徹は週末、バーナビーの家に来ることになったのだった。


金曜の夜ともなれば仕事の疲れもピークだ。
デリで買ってきた惣菜と虎徹が手早く作ったチャーハンをかき込み、入浴を済ませてモニターの前に座る。
後は寝るばかりだからなのか、映画を2本も観終わる頃には虎徹はロングシェーズでうつらうつらしていた。
「虎徹さん」
静かに声を掛けるが、返事はない。
バーナビーは手に持っていたグラスを置き、立ち上がって虎徹を腕に抱えた。
「運びますね…」
低く囁いても虎徹は半ば夢の中なので、かすかに頷くだけだ。
腕の中で安心してくれているのだろう。
それは酷く嬉しい事だから、今日の所はこのまま寝る事にする。
色々と調べた結果、朝が一番体から力が抜けていてあれこれするのに適しているらしい。
眠りは疲労を癒してくれる。
だから後は早起きして、体力の戻った虎徹に色々仕掛ければいい。
虎徹をそっとベッドに下ろし、自分も眼鏡を外して隣に潜り込む。
先に虎徹に起きられては困るので、少し早めの振動アラームを携帯や目覚ましではなく、PDAに直接打ち込んでおく。
これでいい。
バーナビーは虎徹の高い体温に吸い寄せられるように、ぴったりと腕に抱き込んで眠りについた。



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12:57 PM - 25 Jan 13 via Twishort

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