アストロズのデータベースが何者かにハッキングされ、機密情報がネット上に流出するという前代未聞の騒動が起きている。この機密情報で、ヤンキースがイチロー外野手(40)を投げ売りしようとしていた事実も明らかになり、関係者に衝撃を与えている。
流出した機密情報はアストロズが画策していた他球団とのトレードの交渉内容など過去10カ月分。アストロズのジェフ・ルノーGMは「(流出した情報で)何が正確で、何がそうでないかは言えないが、(不正アクセスを)やったのは誰かを突き止める」とコメント。大リーグ機構、連邦捜査局(FBI)とともに調査を開始した。
機密情報の流出で明らかになったイチローのトレード情報は衝撃的だ。アストロズにトレードを打診していたのはヤンキースのビリー・エプラーGM補佐。今年3月、イチローの年俸650万ドル(約6億6000万円)のうち、ヤンキースが450万ドルを負担しても構わないので、200万ドルで引き受け先を探していたという。
イチローも安くみられたものだが、この情報についてイチローは1日(日本時間2日)、スターレジャー紙の取材に「それについて今話すことは誰のためにもならない」とコメントを拒否した。
開幕前、ヤンキースは強打のエルズベリー外野手とベルトラン外野手を獲得。ソリアーノをDHで固定する方針を打ち出し、イチローは控え外野手の烙印を押された。
しかし、いざ開幕すると故障者が続出し、外野が手薄になっていることから、ベテランながら守れて走れるイチローの存在が光ってきた。現在はイチローを放出できなくなっているのが実情だ。チームのイチローに対する評価は春よりは少し上がったということだろうか。