July 16, 2014
今月14日、違法にカタツムリ(陸生巻貝)がナイジェリアから郵送され、ロサンゼルス国際空港の職員が生きたアフリカマイマイ67匹の輸送を阻止する事件があった。
この軟体動物は体長約20センチ、体重500グラム以上にもなり、原産地アフリカの一部ではごちそうとされている。しかしアメリカでは、甚大な被害をもたらす農業害虫だ。
巨大アフリカマイマイがアメリカ国内で押収されたこれまでの事件について、送り主も受取人もこのカタツムリがアメリカで違法なものだという認識がなかったため、当局はこれらが密輸に当たるとは考えていないとAP通信は伝えている。
このカタツムリが最初に米国本土に入ったのは1966年のことで、ある少年がペットとして3匹をこっそりマイアミに持ち込んだ。その後少年の祖母が、そのカタツムリを庭へ放した・・・
この軟体動物は体長約20センチ、体重500グラム以上にもなり、原産地アフリカの一部ではごちそうとされている。しかしアメリカでは、甚大な被害をもたらす農業害虫だ。
巨大アフリカマイマイがアメリカ国内で押収されたこれまでの事件について、送り主も受取人もこのカタツムリがアメリカで違法なものだという認識がなかったため、当局はこれらが密輸に当たるとは考えていないとAP通信は伝えている。
このカタツムリが最初に米国本土に入ったのは1966年のことで、ある少年がペットとして3匹をこっそりマイアミに持ち込んだ。その後少年の祖母が、そのカタツムリを庭へ放した。それからたった7年で個体数は1万8000匹にまで爆発的に増加し、これを一掃するためにフロリダ州が100万ドル以上をかけ、10年の月日を費やすこととなった。
2011年、フロリダで再びこのカタツムリが発生していることが認識され始めた。おそらくペットとして同州に持ち込まれたか、偶然貨物に紛れていたものと考えられている。
この巨大な無脊椎動物は、最大500種類もの農業作物を食害し、人間やペットに感染すると髄膜炎を引き起こす広東住血線虫という寄生虫を媒介する。
さらにこのカタツムリは、貝殻に必要なカルシウムを採るため陽光の州フロリダの家屋のスタッコ壁を好んでかじると、フロリダ州農産物・消費者サービス局(FDACS)のプラント産業部長リチャード・ガスカーラ(Richard Gaskalla)は語る。
アメリカにはこのカタツムリの天敵がいないため、「特に都市部や郊外に足掛かりを得ると急速に増殖してしまう」とガスカーラ氏は話す。この多産な生物は、年間最多で1200個の卵を産み、10年も生きる。
◆カタツムリ駆除計画
マイアミデイド郡でFDACSが実施しているカタツムリ駆除計画では、2011年からこれまでに14万匹以上の外来種であるアフリカマイマイが集められている。
「根絶に向け、計画は順調に進んでいる」とガスカーラ氏は話す。しかし、最近ロサンゼルスでカタツムリの輸送が阻止された事件については、憂慮すべき問題だという。
「いかなる目的でも、米国内でのアフリカマイマイ輸送は望ましくない。侵略的外来種であることを周知し」、食べたりペットとして飼ったりしないよう伝える努力をしているとガスカーラ氏は述べている。
PHOTOGRAPH BY U.S. CUSTOMS AND BORDER PROTECTION/HANDOUT VIA REUTERS