ベネッセ流出:売却SE 特定名簿業者とネットで受け渡し

毎日新聞 2014年07月16日 15時02分

 通信教育大手ベネッセホールディングス(岡山市)の顧客情報漏えい問題で、持ち出しを認めている外部業者のシステムエンジニア(SE)の男が、警視庁の任意聴取に「データは記憶媒体に複製して直接渡したり、インターネットのファイル共有ソフトを使ったりして特定の名簿業者に売却した」と供述したことが、関係者への取材でわかった。警視庁はベネッセから提出された告訴状を15日に受理し、不正競争防止法違反容疑での逮捕に向けて詰めの捜査を進めている。

 関係者によると、男はベネッセのグループ企業「シンフォーム」(岡山市)からデータの保守管理を再委託された外部業者で、派遣社員として働いていた。

 男は警視庁の任意聴取に対し、昨年末から情報流出が発覚する直前の今年6月まで、顧客データベース(DB)から不正にダウンロードした情報を圧縮して記憶媒体にコピーし、特定の名簿業者に売却を繰り返したことを認めたという。

 当初は情報を直接店舗に持ち込んでいたが、途中からはネット上のファイル共有ソフトにアップしてこの名簿業者だけが閲覧できる状態とし、ダウンロードさせる方法で売却を続け、総額数百万円の利益を得ていたという。【林奈緒美】

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