政治・行政
中学副読本で市民の会、横浜市教育長に回答要請書提出/神奈川
横浜市の中学生向け社会科副読本「わかるヨコハマ」の関東大震災時の朝鮮人虐殺に関する記述をめぐる問題で、市民団体の「歴史を学ぶ市民の会・横浜」(北宏一朗代表)は22日、山田巧教育長宛てに、同会の質問状に対する「正式回答要請書」を提出した。
市教委は同会が昨年11月に出した公開質問状の個別の質問には答えず、教育基本法に盛り込まれた愛国心教育を大切にするという趣旨の簡素な回答を今月9日、郵送で寄せていた。北代表は「私たちの疑問は放置されたまま。きちんと答えてほしい」と話している。
副読本をめぐっては、本年度の改訂で、軍や警察も朝鮮人虐殺に主体的にかかわった、との趣旨の記述が専門家により加えられた。ところが、市会の保守系議員が「歴史認識に影響を与えかねない」とこれに反発。山田教育長は「誤解を与える記述」として関係部分の改訂を約束し、職員を処分していた。
同会は昨年11月、「どの部分が誤解を招くのか」「軍、警察の関与を示す資料はあり、政府の中央防災会議も認めている」などとする公開質問状を、市教委に提出していた。
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