戸籍法50条により、子の名には、常用平易な文字を用いなければならないとされています。同法同条2項は、常用平易な文字の範囲は、法務省令でこれを定めるとしています。
上記戸籍法50条2項に基づき、戸籍法施行規則60条は、子の名に用いることができる文字の範囲について、常用漢字、人名用漢字、ひらがな、カタカナ、などを定めています。
しかし、常用平易な文字が全て戸籍法施行規則60条に定める文字の範囲で尽くされているとは言えないので、出生届の受理を拒否された場合は、使用した漢字が常用平易な文字に含まれるということを理由として、戸籍事件について市町村長の処分を不当とする不服申立を家庭裁判所に対して申し立てることが可能です。
これまで、家庭裁判所の審判で使用が認められた文字の例としては「曽」、「琉」などがあることが知られています(いずれも、家庭裁判所の審判の後に、人名用漢字に加えられています。)。
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この記事へのコメント
出生届が不受理のままで家庭裁判所に申し立てると、子が無戸籍のまま何年も裁判するハメになるので、「○穹ちゃん命名事件」(大阪家庭裁判所平成18年(家)第7444号→大阪高等裁判所平成19年(ラ)第486号)のような戦略を用いるべきだと思うんですが、いかがでしょう?
Posted by 安岡孝一 at 2014年07月16日 12:47
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