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 通信教育大手ベネッセホールディングス(HD)であった顧客情報の流出問題で、顧客データベース(DB)管理を委託された外部会社のシステムエンジニア(SE)の男が、問題が発覚する6月まで複数回にわたって情報を持ち出していた疑いがあることが、捜査関係者への取材でわかった。

 SEが警視庁に任意提出した記録媒体に大量の子どもの個人情報が保存され、大半がDB情報と一致したことも判明。警視庁は、DBからダウンロードしたデータを記録媒体にコピーして持ち出したとみて、週内にもSEを不正競争防止法違反(営業秘密の複製)の疑いで逮捕する方針だ。

 捜査関係者によると、DBの履歴を調べた結果、子会社「シンフォーム」(岡山市)の東京支社(東京都多摩市)内で、少なくとも昨年末から今年6月にかけて、外部会社の派遣社員として働いていたSEのIDでアクセスがあり、大量のデータが何度もダウンロードされた痕跡が確認された。SEが「情報を売った」と話した名簿業者には、SEが6月まで複数回にわたって情報を売りに来ていた記録が残っていたという。