ベネッの顧客情報持ち出し複製　派遣社員「数百万で売った」

　ベネッセコーポレーションの顧客情報流出問題で、データ管理を委託された外部業者の男性派遣社員が、記憶媒体に移して持ち出したデータを、自宅で別の記憶媒体に移すなどして複製し、名簿業者に売り渡していたことが１５日、捜査関係者への取材で分かった。

　警視庁が、自宅に保管していた記憶媒体とパソコンの任意提出を受けて調べた結果、大量の個人情報が見つかったことも新たに判明。警視庁は、不正競争防止法違反（営業秘密の複製など）の疑いで詰めの捜査をしている。

　関係者によると、派遣社員は任意聴取に「データを一つの名簿業者に数百万で売った」と説明。流出が確認された約７６０万件の顧客情報は複数の名簿業者の手に渡っており、警視庁はほかに売却先がなかったかなど慎重に調べる。

　関係者によると、データの流出元は、ベネッセのシステムを扱う関連会社「シンフォーム」（岡山市）の都内の事業所。派遣社員は、同社からデータ管理を委託された外部業者のシステムエンジニア（ＳＥ）として勤務していた。