内閣法制局:集団的自衛権容認に「意見なし」 審査1日

毎日新聞 2014年07月15日 22時45分(最終更新 07月15日 23時21分)

集団的自衛権について参院予算委の集中審議で民主党の福山哲郎氏(手前から2人目)の質問に答える横畠裕介内閣法制局長官(奥)=国会内で2014年7月15日午後1時23分、竹内紀臣撮影
集団的自衛権について参院予算委の集中審議で民主党の福山哲郎氏(手前から2人目)の質問に答える横畠裕介内閣法制局長官(奥)=国会内で2014年7月15日午後1時23分、竹内紀臣撮影

 横畠裕介内閣法制局長官は15日の参院予算委員会で、集団的自衛権の行使を容認した1日の閣議決定の内容について、6月30日に内閣官房から審査を求められ、翌7月1日には「意見はない」と回答していたことを明らかにした。内閣法制局が40年以上も「行使できない」としてきた集団的自衛権を1日の審査で異論なく容認したことになる。民主党の福山哲郎氏の質問に答えた。

 横畠氏は「内閣官房から昨年2月から説明を受け、今年5月からは与党協議について資料送付なども受けた」と説明した。しかし福山氏は「憲法解釈変更の審査が1日、意見なしでは法治国家としてどう考えてもまずい」と批判。「横畠長官は本当に嫌な役をやっていて、お気の毒だ」と閣議決定を急いだ安倍政権の強引な姿勢を皮肉った。【青木純】

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