小川奈々
2014年7月16日06時33分
使用が禁止された漁具を使って潮干狩りをしたとして、第4管区海上保安本部(名古屋市)に摘発される人が増えている。インターネットの通販サイトなどで禁止漁具が手軽に買えるようになったことが要因とみられている。
6月末の日曜日、津市の御殿場海岸は潮干狩りを楽しむ人でにぎわった。砂を掘る人たちの手には熊手。よくみると、爪が網状になった熊手を使う人が目についた。禁止漁具だ。
大阪市から家族で訪れたという男性(41)は「大阪では問題なかった。場所によっては使っていけないとは知らなかった」、津市の男性会社員(34)は「100円ショップでも売っているものなのに」と話した。
■ダメな漁具、他にも
禁止漁具とは、爪が網状になった忍者熊手や大きなかごに棒がついた「じょれん(まんが)」など。大量の貝が簡単に採れるため、三重県では09年に、愛知県では10年に県の漁業調整規則で潮干狩りでの使用を禁止した。
両県の海岸で使用すれば摘発の対象となる。摘発されると、採った貝は没収、漁具は押収される。書類送検された後、罰金を科されることもある。
同保安本部によると、禁止漁具の使用による摘発件数は2009年は65件だったが、昨年は104件に。今年は1月から6月30日までに86件。潮干狩りのピークは4、5月だが場所によっては9月初旬まで続くため、摘発件数は昨年を上回るとみられている。
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朝日新聞社会部
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