桜井泉
2014年7月15日18時01分
日韓の外交関係が冷え込む中、韓国を訪れる日本人旅行者が減っている。昨年は、前年比で約22%減の約275万人。今年も減少傾向は止まらず、5月までで前年比約13%減った。4月に就任した韓国観光公社の卞秋錫(ビョンチュソク)社長が14日来日、東京都内で旅行業者やメディア、韓流ファンらに韓国観光の魅力をアピールした。
韓国を訪れた日本人は、2012年に過去最高の約352万人を記録した。しかし、同年8月に当時の李明博(イミョンバク)大統領が竹島(韓国名、独島)に上陸するなど日韓関係が悪化、ウォン高円安や北朝鮮情勢の不安定化にくわえ、韓流ブームも一段落した。今年4月には旅客船の沈没事故など悪材料が続き、日本人客の落ち込みに歯止めがかからない。昨年、日本人を抜いて中国人が初めて国別でトップとなり、433万人が韓国を訪れた。
卞社長は、デザインが専門の大学教授出身。初の海外出張に日本を選び、「外交関係は難しいが、文化、観光の交流を通じていい隣人関係を築きたい」と述べた。日本で活躍し人気のある女子プロゴルファーのイ・ボミさんを観光名誉広報大使に任命。イさんは「ゴルフなら済州島が最高。情の国、韓国は皆さんを家族のようにおもてなしします」と魅力を語った。(桜井泉)
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朝日新聞国際報道部
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