テレビのやらせ批判は間違い?その実態と生まれるカラクリ 情報番組で横行するステマ
では何がいけなかったのかというと、事なかれ主義に身を置いて、インターネット上での批判を真に受け、関係者が自分の出世レースに響くからと、『ほこ×たて』を打ち切ってしまったことです。最終的にそれを判断したフジ上層部が一番よくない。
--では、フジとしてはどのような対応を取るべきだったのでしょうか?
長谷川 すべてをエンターテインメントに持っていくのが一番でした。例えば「絶対にやらせを見破るBPO(放送倫理・番組向上機構)委員」vs.「『ほこ×たて』スタッフ」で、やらせを見破れるかどうかという勝負をさせてみる。最終的に「BPOがやっぱり見破れなかった」というのが一番面白いオチですよ。もしくは、「絶対に反省しない」と『ほこ×たて』スタッフに言わせた上で、「絶対に反省しないという人を反省させられる」と言う東京・新宿二丁目の女王様軍団と、1時間1本勝負をさせる。それで、『ほこ×たて』のスタッフたちを1時間鞭打ち・引きずり回し・熱湯に入れて、最終的にはスタッフが鼻水を流しながら「すみませんでした」と言わせることで、笑いに持っていける。
昔のフジならそれくらい朝飯前で、「やらせ批判」なんて「話題の一つ」にできた。でも今やあんな状況です。その程度の演出力もないのであれば、テレビなんかやめろ、と言いたくなる。
以前、韓流番組をたくさん流すフジに抗議する人たちのデモが同局の前で起きましたが、あの時、同局はそれを報じませんでした。全盛期のフジであれば、絶対にとんねるずがいじってますよ。エガちゃん(江頭2:50)が三輪車に乗ってデモ隊に突っ込んでいってますよ。それで、エガちゃんがデモ隊の真ん中まで行った段階で「ペ・ヨンジュン大好きー!」と叫んでボコボコにされるのを(ナインティナインの)岡村(隆史)さんと矢部(浩之)さんが見て笑うという演出ができるはずです。デモ隊なんて巻き込めばいいんですよ。すべて巻き込んで笑いにつなげるのがバラエティ番組なんです。その程度の演出力もない、面白くないフジが「悪」だと、そう考えています。これは本書の第4章に書いてあります。
--バラエティ番組の話が出ましたが、本書の中ではかつて人気を誇ったフジの『恋愛観察バラエティー あいのり』【編註:若い男性4人、女性3人が「ラブワゴン」に乗り、世界中を旅しながら恋愛をしていくという設定のドキュメンタリータッチの番組。1999~2009年放送】もやらせだったと書かれていますね。
長谷川 そもそも出演者は全員、タレントでしたし、2週間おきに日本に帰国していました。日本にちゃんと交際相手がいるタレントも大勢いました。中にはスタッフといい関係になっている出演者もいました。
●バラエティ番組でやらせは成立しない?
--そうしたやらせと演出の境目というのは、バラエティ番組だと難しいと思うのですが、どのように線引きすればよいのでしょうか?
長谷川 その発想が間違っているんです。まったく難しくないです。「すべて演出」だからです。あくまで「エンターテインメントショー」なのであって、やらせという言葉自体がそもそもナンセンスなのです。
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時間の流れ
松本大
『多言は一黙に如かず』
北尾吉孝
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