日本人に生まれながら漫画やゲームを楽しまないのはアメリカ人に生まれながらハリウッド映画を楽しまなかったりスペイン人に生まれながら闘牛を楽しまないのと同じだと思うブログ。

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少年ジャンプの原作・作画が分かれている作品について
漫画ってのは、
話を考えるのから絵を描くのから、
キャラクターのデザインから構図・演出まで
だいたい1人でやるメディアです。

ミュージシャンでいうなら
作詞作曲ボーカル編曲すべて1人でやってるようなものですから
それはまあえらいことだと思うわけです。


ただ、漫画にももちろん「分業」は存在していますよね。
デスノートや食戟のソーマのように
原作と作画で担当が分かれている作品です。

1人ですべてを担当するよりは、
担当を分けた方がクオリティが高くなるような、
そんな印象を素人としては受けるわけなのですが、
じゃあ実際はどうなのよ?

と思ったので調べてみたのです。




【原作・作画分担作品の割合】

上では漫画と書きましたが、
例によって調べるのは少年ジャンプ限定です。

1990~2013年に連載開始した作品(短期集中連載、他誌移籍作品は除く)のうち、
まずは
「原作と作画が分かれている作品」
がどれほどあるのかを調べてみました。

例によってwikipediaの連載作品ページを調査に使いました。

上記期間中の連載作品数は268
その中で、原作作画で分かれている作品数は30
すなわち、
少年ジャンプにおける
「原作・作画分担率」はおよそ11%ということですね。
10作品に1作のペース。

最初にこの結果を見たときは意外と少ないように感じましたが、
現連載陣でも
20作品中で2作品しか該当しません(=10%)ので
妥当な割合ではあるんですよね。



【原作・作画分担作品の打切り率】

では次に、
原作・作画分担作品の実績は、
そうでない作品と比べてどんなもんであるのか、について。

打切り率、言い換えると、
「50話以内に終了した作品の割合」
で比較してみましょう。

以前の記事で調べたように、
ジャンプにおける新連載(原作・作画分担とそうでない作品合計)の打切り率はおよそ70%です。

これと同じ計算を「原作・作画分担作品」に対してのみやってあげます。

連載開始から1年たっていない作品は、
そもそも50話に到達するわけがないので計算からは省きます。
総数30作品のうち、
1年たっていないものを除くと28作品。

その中で50話以内で連載が終了したものは20作品。
割合にして、やはりだいたい70%

1人で絵と話を作っていようが2人で作っていようが、
打切り率に大差はないということですね。


【原作・作画分担作品のヒット率】

では「ヒット作」の割合だったらどうでしょう。

ここではアニメ化、ドラマ化をヒット作の定義としますと、
原作・作画分担作品28作のうち、ヒット作と呼べるものは8作品。
つまりヒット率は約30%

一方、原作と作画を分担していない、1人で作っている作品については、
該当する229作品中、ヒット作は36作。
ヒット率は大きく下がり、約15%となります。

原作と作画を分担している作品は、
そうでない作品よりも2倍、ヒット作を生み出しやすい、ということになります。

もちろん、原作・作画分担作品とそうでない作品とでは
母数に大きな違いがあるため、
統計的にはあんまり意味のない比較なのかもしれません。

しかし面白いのは、
原作・作画分担作品で短期打切りを免れた作品は、
ほぼ確実にアニメ化まで持って行っているということです。

上で「ヒット作と呼べるものは8作品」と書きましたが、
その8作以外に50話を突破できた作品は1作しかありません。
つまり、乱暴な言い方をすれば

「原作・作画分担作品には、
短期打切りかアニメ化するほどのヒットかの2パターンしかない」


ってことです。




最後に表にしてみましょう。

分担なし作品分担あり作品
作品数23830
打切り率約70%約70%
ヒット率約15%約30%










まとめると、

原作・作画分担作品の数は全体の11%ほどである。
原作・作画を分担しても打切られる確率はほとんど変わらない。
原作・作画を分担するとヒット(アニメ化)する確率は2倍になる。

この結果から考えると、
話と絵で作業を分担して作ることは、
確かにクオリティ向上に対して効果があるのかもしれないですね。

とはいえ、
漫画というメディアは、
映画やゲームなどとは違い
「やろうと思えば1人で作れないことはない」
というのが、
作り手側から見た大きなメリットの1つです。

原作と作画を分けた作品ばっかりにしろ、
というのも無理な話なのでしょうね。


ではノシ


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テーマ:週刊少年ジャンプ全般 - ジャンル:アニメ・コミック

| その他考察 | 10:20 | トラックバック:0コメント:4
コメント
ジャンプは原作付きって90年代以降は少ない気がしますね
ジャンプで分担で最大のヒット作はやはり北斗でしょうかね、ゆでたまご先生みたいな単独PNぽい分担作家さんもいますが、マガジンは逆に90年代から樹林先生というスーパー原作者ばっかりな気がしますが←
2013.07.07 Sun 22:55 | URL | らら
ふむふむなるほど、分担で作ってる漫画にはそこそこ人気だったっていう作品ないですね。ちょっと意外です。

どうせならその8作品をあげてもらいたかった…5個しか思いつかないので調べて来ますw
2013.07.08 Mon 11:12 | URL | Vijaya
Re: タイトルなし
ららさん
コメントありがとうございますm(_ _)m


> ジャンプは原作付きって90年代以降は少ない気がしますね
> ジャンプで分担で最大のヒット作はやはり北斗でしょうかね、ゆでたまご先生みたいな単独PNぽい分担作家さんもいますが、マガジンは逆に90年代から樹林先生というスーパー原作者ばっかりな気がしますが←

恐らく最大のヒットは北斗でしょうね。
ゆで先生は一応、分業作家として今回はカウントしてありますw
聞くところによるとリボーンの天野先生もそうだという話があったんですが
確証無かったので分業にはしませんでした。

マガジンはまあ、編集が原作者とたとえでなくリアルに言われてますからねw

2013.07.09 Tue 23:19 | URL | psychobind
Re: タイトルなし
Vijayaさん
コメントありがとうございますm(_ _)m


> ふむふむなるほど、分担で作ってる漫画にはそこそこ人気だったっていう作品ないですね。ちょっと意外です。
>
> どうせならその8作品をあげてもらいたかった…5個しか思いつかないので調べて来ますw

もっと昔にはあったのかもですが、
今回調べた範囲ではなかったですね。

8作品、これしかないんですから確かに名前だしてもよかったですねw
ぬーべー、あやつり左近、アイシールド、ヒカルの碁、
デスノート、To Loveる、バクマン。、めだかボックス
ですね。
あやつり左近だけは短期打切りですがアニメかしている例外枠です。
つか小畑率高いですな。

2013.07.09 Tue 23:22 | URL | psychobind
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