東京女子流による5カ月連続の東京・赤坂BLITZ公演「TGS Discography」「HARDBOILED NIGHT」が、昨日7月13日よりスタートした。
昼夜2公演で異なるステージが展開される今回のマンスリーライブ企画。昼公演「TGS Discography」はこれまでリリースされたフルアルバムを1枚ずつフィーチャーした内容で、夜公演「HARDBOILED NIGHT」ではストーリー性のある映像とステージ上のパフォーマンスが同時進行するという新たなスタイルが披露された。
初日の昼公演「TGS Discography in July」で取り上げられたのは、2011年5月にリリースされた1stアルバム「鼓動の秘密」。心臓の鼓動を思わせるイントロに乗せてメンバー5人が当時の衣装で登場すると、観客席からは大きな歓声が沸いた。「鼓動の秘密」は東京女子流の確固たるスタイルを決定付けた1枚で、「ヒマワリと星屑」「おんなじキモチ」「Attack Hyper Beat POP」など現在もライブの中核をなす楽曲が多数収められている。ライブはアルバムのトラックリスト通りに進行し、ラストナンバーは2010年5月発売のデビューシングル「キラリ☆」。全曲をアルバム収録曲順に歌うことで、当時と比べて年齢的にも精神的にも大人になった5人の成長ぶりが伝わるステージとなった。
続く夜公演「HARDBOILED NIGHT 第1夜『The Narrows 天使と罪の街』」は、映画仕立てのムービーからスタート。小西彩乃は酒場の女店主、山邊未夢は“天使”を追うマフィア、新井ひとみはロマンティックな私立探偵、中江友梨は寡黙な用心棒、庄司芽生は酒場の歌姫“渓谷の歌姫(ナローズエンジェル)”としてスクリーンに登場する。ライブと並行して上映される「The Narrows 天使と罪の街」は、とある街で1年前に失踪した歌姫“ANGELA”をめぐる物語。キザなセリフと迫真の演技、マシンガンを使ったバトルシーンなど、普段の女子流メンバーからは想像も付かないハードボイルドな展開に、場内では何度もどよめきが上がった。
一方ステージでは、モノトーンの衣装に身を包んだ5人は一切MCを挟むことなく、女子流の楽曲の中でもひときわクールな楽曲を次々と畳み掛けていく。ストーリーの終盤には新曲「GAME」も披露され、合計10曲で構成されたハードボイルドな世界観がひたすらクールに表現された。なお今後継続して行われるこの「HARDBOILED NIGHT」では、毎回初披露となる新曲が歌われる予定だ。
約1時間の本編を終え、エンドロールが上映されたところで、ようやく初めてのMCヘ。5人はいつも通りの笑顔を見せながら、ストーリーの舞台設定やそれぞれの役どころなどを解説していく。今回のライブに並々ならぬ意欲を見せていた山邊は「役が抜けないね。歌ってるときは『私はマフィアだ』って思ってました」とすっかり役柄にハマッた様子を見せた。中江曰く「ドヤ顔8割増し」のパフォーマンスとストーリーが今後どのように展開していくのか、ファンは楽しみにしておこう。
なお今回のライブの模様は、テレ朝動画のレギュラー番組「女子流♪(ノート)」で配信予定。また東京女子流はこのマンスリーライブと連動する形で毎月1枚、計6枚のアナログ7inchシングルを発表する。