──ジェーニャさんが、声優としてのみならず日本の作品で、ロシア語にかかわるお仕事をされる理由はなんでしょうか?
ジェーニャ やっぱりアニメの中でも正しいロシア語、英語を聞きたいからです。昔は、まさか海外でそんなにたくさん日本のアニメが見られるなんて想像してなかったから、そこは適当でもよかったと思うんですが、今はネットなどを介して、すぐに海外でもアニメを見ることができるグローバルな時代です。実写版『パトレイバー』でもお仕事をさせてもらったのですが、プロデューサーの方もなるべく正しい言葉を使おうと考えられたそうです。だってあんなに予算をかけて、いろんな役者さんが出てくる映画なのに、適当なロシア語が流れてきたらダサいじゃないですか(笑)!
それにオタクってやっぱり細かいディテールにこだわりますからね。海外のオタクも、日本のオタクと同じように細かいところまでチェックするんです。すぐに一時停止して一瞬出てくるものでも読み取るんです。だから間違えることは許されません。
──これは失礼な言い方かもしれませんが、ロシアで活動された方が引く手あまたなんじゃないかと思うのですが。
ジェーニャ 確かにそういうことも言われます。でも私は日本のオリジナルアニメの声優として、日本語で活動したいですね。だって海外のアニメファンは、吹き替えを求めていないんです。自分もそうでしたが、字幕で日本の声優さんの演技を聞きたいんです。それに自分が日本のアニメに欠かせない存在になれば、日本のアニメに恩返しできるというか認めてもらえるかもしれない。それは誰もまだやったことがないことなので、やってみたいことです。いずれはロシア向けに何かコンテンツを作れればとも思うけれども、やはりこれからも日本で仕事をしていくために、もっと日本における実績を残していきたいと考えています。
日本で声優として活動を始めてまだ5年。まだひよっこの新人です。日本の声優業界は年齢に厳しいという現実はあるんですけど、そこは考えないでひとまずやってみようと思っています。色んなお仕事してきましたが、やっぱり、声優のお仕事している時は、一番の幸せを感じます。これからも自分の物語が続くといいなあと思います。
──がんばってください。応援しています!
(構成・文/有田俊[シティ・コネクション])
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