ひき逃げ容疑:川口市職員逮捕 1キロ引きずり女性が死亡
毎日新聞 2014年07月13日 18時57分(最終更新 07月14日 00時04分)
◇アルコール検知も「事故後に飲酒した」と供述
埼玉県川口市内で原付きバイクに車で追突し、運転していた女性を約1.4キロ引きずって死亡させ逃走したとして、埼玉県警武南署は13日、同市市民税課職員、松村大貴容疑者(26)=同市源左衛門新田=を自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕した。「気が動転して逃げた」と容疑を認めている。同署は呼気から基準値の数倍のアルコールを検知したが、「事故後に飲酒した」と供述しており、詳しい経緯を調べている。
逮捕容疑は12日午後10時ごろ、同市安行領根岸(あんぎょうりょうねぎし)の県道で乗用車を運転し、信号待ちで止まっていた同市北園町、職業不詳、井口宣子(のりこ)さん(65)の原付きバイクに追突。約1.4キロ先の同市神戸の県道上まで井口さんを車体の下の前輪付近に挟んだ状態で引きずった上、路上に放置したとしている。井口さんは間もなく通行人に発見され、病院で死亡が確認された。
同署によると、松村容疑者は事故の約6時間後に出頭した際、酒くさかったため調べたところ、アルコールが検知された。「父親の経営する居酒屋で飲食して1人で帰宅途中に事故を起こした」と供述しているが、酒は飲まなかったとしている。
13日夜に記者会見した市幹部によると、松村容疑者は2009年4月に採用され、現在は市民税課主事として個人市民税の課税実務を担当。土屋充夫課長は「若いが後輩を指導する立場で、勤務態度はまじめだった」と話した。奥ノ木信夫市長は「ご家族はじめ関係者の皆様にご心痛を与えていることを深くおわびする」と謝罪した【山寺香、川畑さおり】