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 ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は13日、イスラエル軍の大規模空爆が続くパレスチナ自治区ガザに関して、「これ以上、戦争をしてはいけない。戦争は全てを破壊する」と述べ、すべての関係者に和平に向けて動くよう呼びかけた。

 サンピエトロ広場に集う信徒らに語りかける日曜恒例の「正午の祈り」の中で語った。法王は5月にパレスチナ自治区、イスラエルを訪問。6月8日にはイスラエルのペレス大統領=当時=とパレスチナ自治政府のアッバス議長をバチカンに招き、ともに平和を祈ったばかりだった。

 しかし、その直後にイスラエル人少年3人の誘拐・殺害事件が発生。報復でガザを空爆するイスラエル軍に対し、ガザを実効支配するイスラム組織ハマスはロケット弾攻撃を続ける。

 両首脳との祈りについて、法王は「無駄だと考える人もいるだろう。だが、我々が悪に打ち勝てず、暴力や憎悪が対話と和解を奪うことを許す人はいない」と振り返った。(ローマ=石田博士)