池袋事故:「脱法ハーブ購入は駅北口ハーブ店」警視庁捜索

毎日新聞 2014年06月25日 22時51分

 JR池袋駅西口(東京都豊島区)近くで車が暴走し8人が死傷した事件で、自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で逮捕された飲食店経営、名倉佳司(なぐら・けいじ)容疑者(37)が、事件前に同駅北口のハーブ店で脱法ハーブを購入していたことが警視庁交通捜査課への取材でわかった。同課は25日夜、この店を家宅捜索した。

 同課によると、名倉容疑者は「池袋に買い物に来たついでに脱法ハーブを購入し、運転する前に車内で吸った」と供述。その後、車を運転して池袋駅北口から事故現場の同駅西口方面に向かったが、事故当時の状況については「全く記憶がない」と話しているという。

 名倉容疑者の車は、停止した場所の約100メートル前から蛇行し、ガードレールに接触。その後、対向車線にはみ出して歩道に乗り上げ、歩行者8人を次々とはねながら約40メートル暴走したとみられる。死亡した20代とみられる女性の死因は全身を強く打ったことによる失血死で、身元を確認している。

 同課は名倉容疑者が「過去に何度か脱法ハーブを吸ったことがある」と供述していることから、常習的に使っていた疑いがあるとみている。同課は25日夕、埼玉県吉川市の名倉容疑者宅を家宅捜索し、植物片などを押収した。【林奈緒美】

最新写真特集