都議会:「早く結婚」ヤジ以外は特定せずで幕引き

毎日新聞 2014年06月25日 20時45分(最終更新 06月25日 22時14分)

東京都議会の本会議で閉会後に自民党会派が提出した「議会の信頼回復に関する決議案」が採択され、議場を出る鈴木章浩議員(手前中央)と塩村文夏議員(奥中央)=東京都庁で2014年6月25日午後5時25分、森田剛史撮影
東京都議会の本会議で閉会後に自民党会派が提出した「議会の信頼回復に関する決議案」が採択され、議場を出る鈴木章浩議員(手前中央)と塩村文夏議員(奥中央)=東京都庁で2014年6月25日午後5時25分、森田剛史撮影

 ◇「信頼回復、再発防止に努める」決議案を可決で閉会

 東京都議会でみんなの党会派の塩村文夏(あやか)議員(35)が女性蔑視のヤジを浴びた問題で、都議会は25日、自民党など5会派提出の「信頼回復、再発防止に努める」とする決議案を賛成多数で可決し、閉会した。「早く結婚した方がいい」というヤジを自分だと認めた鈴木章浩議員(51)=都議会自民党を離脱=以外、他のヤジの発言者は一切特定しない内容。ヤジの問題は海外でも大きく報道されており、全容解明に背を向けた決着だとして国内外から批判を浴びるのは必至だ。

 本会議には、鈴木氏や他のヤジの発言者に議員辞職を求める共産案、鈴木氏以外のヤジの発言者に名乗り出ることを求める民主・みんな案も提出されたが、賛成少数で否決された。

 本会議に先立ち開かれた議会運営委員会の理事会で、共産が鈴木氏に本会議場で謝罪させることを提案したが、議運委員長の吉原修議員(自民)は認めなかった。

 本会議では冒頭、吉野利明議長が「都議会を代表する議長として、都民や国民、心を痛められた多くの女性の皆様に、心よりおわびを申し上げます」と陳謝した。【武本光政】

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