「焦点はメッシ対ドイツのみにはあらず」ブラジルW杯決勝 ドイツ対アルゼンチン展望
時差のお陰で日本では深夜から明け方の試合になって、我々の体調と生活リズムを破壊しまくってくれたブラジルW杯もいよいよ明日の早朝が最後の決勝戦。
試合の焦点はどこもメッシ対ドイツという書き方がされているが、個人的にはアルゼンチンの守備がドイツの攻撃をどう止めるかが一番のポイントではないかと思っている。
ドイツのフォーメーションは一応4-2-3-1ではあるけども、ミュラーはいわゆるゼロトップのような存在で、前線の4人は縦横無尽にかつバランスを維持しながら動き続けてパスをつないで来るペップ・バイエルンスタイルである。準決勝でのブラジルは、カバーリング能力に長けたチアゴ・シウバが出場停止で、どちらかと言うとマンマーカータイプであるダンテとダヴィド・ルイスというコンビになり、その上先制点を取られてからはダヴィド・ルイスのポジションがさらにカオス化、ドイツのポジションチェンジに対して完全な後追い守備になってしまって崩壊に至った。
それに比べるとアルゼンチンはゾーンをベースとしたマンマーク守備なので、ドイツのローテーション攻撃に対してさほど混乱することは無いと思う。そしてマスチェラーノが絶好調で危険なポイントを潰しまくってくれているので、これもドイツの強みとなっているケディラの攻撃参加にも対応できるはず。なので、ドイツはそう簡単にアルゼンチンの守備は崩せないと思っている。まあ、そういう時はセットプレイで点を取ってしまえるのがドイツの怖さなのだが・・・
もちろんドイツのメッシ対策も試合のポイントとしては無視できない。ドイツのスタイルからしてメッシはゾーンで見ることになるとは思うが、ドイツはオランダほど低い位置に守備を置かないし、いくらノイアーの守備範囲が広いとはいえメッシが先にボールを触るリスクは怖いはず。もしかするとニュルンベルクの試合で清武に対してバイエルンがやったように、ラームをボランチに置いてマンマーカーにする可能性もあるかもしれない。
まずはドイツがディフェンスラインの位置をどこに置くか、アルゼンチンがどういう形でドイツの流動的な動きに対処するか、まずは試合の序盤における両陣営の出方、ある程度試合の流れが固まった場合の次に打つ手など、戦術・戦略的な変化に注目して試合を見てみたい。
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2014/07/13 | ワールドカップ
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