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【プロ野球】

杉内 史上最速2000奪三振 チーム今季初完封

2014年7月13日 紙面から

巨人−阪神 6回表2死、上本を空振り三振に仕留め2000奪三振を達成、花束を掲げて声援に応える巨人の杉内=東京ドームで(北田美和子撮影)

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◇巨人5−0阪神

 巨人の杉内が2安打に封じ、今季初完投を完封で果たした。打線は1回に長野の二塁打で先制。6回は阿部の二塁打で1点を加え、8回は代打亀井の2ランなどで3点を加えた。阪神は連勝が8でストップ。投打とも振るわなかった。

 巨人の杉内俊哉投手(33)が12日の阪神戦(東京ドーム)に先発して、6回に上本からこの試合3個目の三振を奪い、プロ野球22人目の通算2000奪三振を達成した。1930イニング2/3での到達は、西武時代に記録した石井一久の1967イニング2/3を上回り、プロ野球史上最速となった。初奪三振は2002年4月1日のロッテ戦でサブローから記録。05年に18勝を挙げて最多勝を獲得し、パ・リーグ最優秀選手(MVP)と沢村賞。フリーエージェント(FA)権を行使して、12年から巨人でプレー。今季初完封勝利を挙げた杉内は5三振を奪い、通算2002奪三振とした。

 この日だけは顔が誇らしげだった。巨人・杉内が節目の試合を快投で飾った。ハイライトは6回2死走者なし。上本に真っ向勝負を挑み、カウント2−2からこん身の直球を投げ込んだ。バットは空を切り、通算2000奪三振を達成した。

 勢いは止まらない。9回まで無失点で投げきり、チームでは今季初、自身は昨年4月30日の中日戦(ナゴヤドーム)以来となる完封勝利もゲットだ。

 「勝ててよかった」と阪神の勢いを止めたことをまずは喜んだ杉内。石井一久(西武)が持っていた1967イニング2/3を大幅に更新する1930イニング2/3で到達した実感もわいてくる。「すごく光栄なこと。守ってくれたチームメートに感謝」。その味をしみじみ、かみしめた。

 直球とスライダーで三振を積み上げるイメージが強い杉内。鹿児島実時代は初球から三振を目指していたという。しかし、キャリアを重ねていく中で、考えは変わった。三振に対するこだわりよりも、チームの勝利の方を優先していくようになった。

 「取れることはいいこと。でも、多く取っても勝てるわけではない」。今も打者を追い込んだ後は狙う。上本から奪った2000個目の三振もそうだった。一方で、三振はチームが勝つための手段だとも思う。この白星でチームの連敗は2でストップ。だからこそ、記録達成をより喜ぶのだ。

 プロ13年目での金字塔は通過点。原監督も「素晴らしい記録ですが、彼は途上の投手」とさらなる上積みを期待する。もちろん、杉内の気持ちも同じで「直球でいけるところまでいきたい」。チームの前半戦首位ターンも決定。リーグ3連覇に向け、背番号18はさらに左腕をフル回転させていく。 (川越亮太)

 

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