■「ラーメンの韓流」をさらに広める戦略が必要
中国大陸では今年初め、ドラマ『星から来たあなた』がヒットし、韓流ブームが盛り上がった。このドラマで、中国人たちが「シンニ」と呼ぶ主人公のカップルが仲睦まじくラーメンを食べる場面が登場したのをきっかけに、韓国ラーメンの「特需」が特需が発生した。中国最大のオンライン・ショッピングモール「淘宝」でのラーメンの売り上げは、このドラマが放送される前の週に比べ60%も増加し、上海のラーメン専門店では1時間以上もの長蛇の列ができた。また、農心の中国法人は淘宝と契約を交わし、東北3省(黒竜江・吉林・遼寧)と西部内陸地域への進出を図っている。
米国や欧州、南米での韓国ラーメンの市場も急成長している。ピリ辛のスープを好むヒスパニック系の人々の好みに合わせ、早くから定着に成功した米国市場の場合、農心は2005年に竣工したロサンゼルス工場を拠点に、米国東部やメキシコ、ブラジルなど中南米にも進出を図っている。
農心は今年初め、海外市場開拓班を新設し、取り組みを進めている。農心が進出している国は現在93カ国に達し、間もなく100カ国を超える見通しだ。
食品業界の関係者たちは「ラーメンのメーカーが開拓した海外市場は今後、『食の韓流』を本格的に広める上で『黄金の橋頭保』となる。『ラーメンの韓流』が代表的な商品としてさらなる浸透を図れるよう、体系的な戦略を立て、実行していくべきだ」と語った。