島並みの夏の一日は長く 遠くに日暮の鳴く声を聞きながら 「かおる」は 胸元に流れる汗を
拭きながら 妹が好きなピンクの彩りのバックを見つめながら かおるは考えています。
あの日 妹が一晩 家に帰って来なかった事柄を、次の日の午後に妹は疲れた表情で
帰りすぐに床について寝入ってしまった事柄を かおるは思い出していました。
窓から入ってくる優しい風に かおるの長い髪は揺れて わずかに入って来る夏の日差しの
中で かおるは ひとみの事柄を考え続けていました。
もしかして ひとみは解かったのかな。あの日 私は「ひとみ」が実家に帰ると言ったので
健二さんの所に再訪問に行く日の予定にしていたので 妹の替わりに近くに住む近藤姉妹
と行きましたが あいにく健二さんは留守でした。
夏の暑い午後私は近藤姉妹と二人で健二さんが住む公社の寮を尋ねました。私達は健二さんの
部屋の前でノックをしていましたが中から応答もなく 私は近藤姉妹に「何か留守みたいね」
近藤姉妹は日傘の先を指で なぞりながら「そうね。今度に しようか」 私達はドアを引き返して
いたら 隣に住む若い男性か゛「内田は留守ですよ。朝、早くでかけたよ。もしかして奥さんがきたのかな」
私は「えぇ・・内田さんは 奥様がいらっしやるんですか?」 「ええ、あいつは結婚していますよ。可愛い
嫁さんだよ」 「そう、なんですか」 「ところで、貴方達は?} 「あ・・私達は聖書を学んでいるクリスチャン
です」 「ああそうなんだ」 私と近藤姉妹は公社の階段を下りてゆきました。
近藤姉妹に私は別れを告げて一人 車で海岸線に停めてました。かおるは車の椅子を少し斜めにして
海を見つめ 妹は 妹は、どうなんだろう 私が再訪問に行く時に何時も喜んで一緒に行くけど
もしかして健二さんが好きなのかな・・・かおるは妹の心を思うと心配て゜急に胸騒ぎがしました。
かおるは青い縁取りの携帯電話をだして、ひとみに電話をかけました。ひとみは、なかなか電話口に出ません。「ようやく繋がり 「もしもし ひとみ今どこ?」 ひとみは長く無言でした。「お姉ちゃんだよ。ひとみ大丈夫」 ひとみの 悲しそうな声が私の耳に遠くに聞こえてきました。