アフガン 全票調査し連合政権へ7月13日 8時25分
アフガニスタン大統領選挙で不正があったとして一方の候補が暫定結果を拒んでいる問題で、アメリカが仲介した結果、候補の2人は、すべての票について調査を行ったあと、新たな大統領が対立候補と協力して事実上の連合政権を樹立することに合意しました。
アフガニスタン大統領選挙の決選投票は、暫定結果でガニ元財務相に得票率で下回ったアブドラ元外相が、「大規模な不正が行われた」と結果の受け入れを拒み独自の政権を樹立する可能性に言及するなど、対立が深まっていました。
こうしたなか、アメリカのケリー国務長官が11日から首都カブールを訪れて両陣営と協議を続け、12日夜、両候補と共同で会見を開きました。
この中でケリー長官は、およそ800万票に上るすべての票に不審な点がないか調査を行うことで2人の候補が合意したことを明らかにしました。
そのうえで、ケリー長官は「勝者が大統領となり、すぐに『挙国一致政権』を樹立する」と述べ、新たな大統領が対立候補と協力して事実上の連合政権を樹立することにも同意が得られたことを明らかにしました。
アフガニスタンでは、選挙を巡る混乱が続けば民族間の衝突に発展し、ことし末までにアメリカ軍を中心とする国際部隊の大部分が撤退する計画に影響を与えかねないと懸念されていました。
今回の合意は、アフガニスタンの政権移行に一定の道筋を付けたものと言えますが、このまま事態が収束に向かうのか注目されます。
カルザイ大統領が歓迎
今回の合意を受けてアフガニスタンのカルザイ大統領は、大統領府で演説し「今回の合意を歓迎する。すべての票の調査ができるだけ早く行われることを望む」と述べました。
そのうえで、票の調査に時間がかかるため、来月2日に予定されていた新大統領の就任式の日程を延期することを明らかにしました。
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