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2000奪三振の杉内「結構取ってきたなと…」巨人は首位ターン

産経新聞 7月12日(土)23時28分配信

 8連勝中の阪神打線は「怖かった」という。だが言葉とは裏腹に、巨人の杉内は最後までスキを見せなかった。被安打わずか2、チーム今季初の完封勝利に「勝ってよかった」と声を弾ませた。

 残り3としていた節目の通算2000奪三振を六回に達成した。175センチと投手としては小柄、球速も140キロ前後だが1930回2/3での到達は、石井一久(ヤクルトなど)の1967回2/3を抜きプロ野球史上最速となった。「光栄ですよ。まあ結構取ってきたなと思う」。どこか人ごとのように振り返る。

 鹿児島実高時代から「南国のドクターK」といわれた。力感のないフォームで球を離す瞬間に力を入れる。「ミットへの入り際が速い。だから体感的に速い」と橋上打撃コーチ。スピードよりキレで空振りさせる技術は、球界屈指だろう。

 もっとも、杉内にとって三振は追い込んで初めて狙うもの。「たくさん取れるのは投手としていいことだけど、三振を取ったら勝ちが付くわけじゃないから」。あくまで勝利のための「手っ取り早い」手段に過ぎない。通算3000奪三振への意欲を問われると「そこを狙うなら、200勝を狙いたい」と即答した。

 この日の勝利で「球宴までに7勝」という目標を達成し、チームも首位での折り返しが確定。背番号18は、後半戦も勝利のために三振を奪い続ける。(森本利優)

最終更新:7月12日(土)23時28分

産経新聞

 

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