新たな隕石の発見:生命の大進化の秘密はその中に?
スウェーデンの採石場でピンクの石灰岩とともに、隕石のかけらが見つかるのはよくあること。実際過去20年で101もの隕石の破片が見つかっています。しかし今回見つかった隕石の破片は今まで見つかってきたものとは全く違いました。この新種の隕石は、約5億年前に地球上の生物が大進化・多様化した鍵を握っているかもしれないんだそうです。
今までこの場所で見つかってきたほとんどの隕石は、Lコンドライトと呼ばれるカテゴリーのもので、隕石としては2番目にメジャーなものでした。これらは4億7,000万年前に地球へ降ってきたと見られており、ごく一般的な種類です。
科学者たちは、4億7,000万年前に巨大な隕石と小さな隕石が衝突したのではないかと推測しています。そしてこの衝突の結果、地球上に散らばった大きな隕石の破片がLコンドライトであると言われています。そして今回発見された新種の隕石は、小さな方の隕石の破片だと見られているのです。
Lコンドライトが地球に降り注いだのとほぼ同時期、つまりオルドヴィス紀初期に、突然生命が多様化し、たくさんの新たな生物が生まれました。英ニューサイエンティスト紙は、この生命の大爆発が隕石によってどのように引き起こされたのかを説明しています。
ある著名な学説によると、Lコンドライトを含んだ隕石群の激しい衝突により、新たな生態学的ニッチがたくさん生まれ、結果として生物たちはより多くの資源を得ることができるようになりました。そして多種多様な生物が生まれることとなったのです。
しかしもう一方の小さな隕石の破片の行方は、わからずじまいでした。最近になって、ランド大学のバーガー・シュミッツ氏は、Lコンドライトと同じ層から発見された隕石がその破片の一部だと判明したと述べました。理論上、小さい方の隕石の破片は、衝突の力によってそのほとんどが蒸発してしまったと考えられます。この考えをのっとれば破片の残存数がものすごく少ないのも説明がつきます。
この「ミステリアスな物質」の正体はまだ解明されていません。でも、もしかすると地球の生物の進化に対して何らかの影響を与えている可能性もあるわけです。続報が待たれますね。
image by Paul Fleet / Shutterstock
source: Earth and Planetary Science Letters via New Scientist , LiveScience
Sarah Zhang - Gizmodo US[原文]
(Tomo)
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