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事件
【法廷から】いじめ、孤立、後輩からも呼び捨て…、PC遠隔操作片山被告 “心の闇”の原点とは
無罪主張から一転、「真犯人」を装ったメールが自作自演だったことが発覚し、起訴内容を認めたパソコン(PC)遠隔操作ウイルス事件の片山祐輔被告(32)。彼はなぜ、平然と嘘をつき、犯行を否認し続けたのか-。東京地裁での第11、12回公判には、片山被告によるPC遠隔操作で誤認逮捕されたり、犯行予告を受けて対応に追われたりした被害者4人が情状証人として出廷。被害の深刻さを訴える声を本人に直接聞かせた上で、被告人質問が行われた。それは、身勝手な犯行に及び、弁護人らもだまし続けた片山被告の“心の闇”を探る作業でもあった。(山田泰弘)
誤認逮捕の男性「被告は反省していない」
7月9日に開かれた第12回公判では、大阪市に大量殺人予告メールを送信したとして平成24年に大阪府警に誤認逮捕された男性が証人として出廷。検察官が男性に誤認逮捕前後の心境などを尋ねた。
検察官「(逮捕前の事情聴取で)精神的負担があったということですが、どのような気持ちでしたか」
男性「全く身に覚えがなく、真犯人が誰かということを突き止めたかった。しかし、手口が分からず『どういうことなのか』という気持ちでずっといました」
検察官「逮捕されたときの心境は?」
男性「信じられない気持ちでした。(事情聴取の後に真犯人につながる情報を)何か警察がつかんでくれていると思っていたので、その落差でショックが大きかった」
「周りの人は信じてくれていましたが、その半面、PCに詳しい人が周りにいないかと、不本意ながら犯人捜しのようなことをせざるを得ない。人間関係を破壊しかねないと、そんな中で考えていました」
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