大相撲の元横綱で日本相撲協会理事の貴乃花親方(41)が体調不良による検査入院のため、13日から愛知県体育館で始まる名古屋場所を休場することが12日、協会関係者の話で分かった。大事を取って全休する見通し。一門の関係者によると、呼吸に障害を生じていたという。
協会関係者によると、初日前日の12日午前に貴乃花部屋から相撲協会に連絡が入った。貴乃花親方は先週まで宿舎がある三重県内のイベントに出席するなどしており、健康上に不安は見られていなかった。
名古屋場所では、平日の9日間の升席Bを対象に“平成の大横綱”と呼ばれた同親方と記念撮影できる特典付き入場券を販売していた。休場により、相撲協会は現役時代に横綱、大関だった親方衆を代役に立てる方針で、北の湖理事長(元横綱)らが候補に挙がっている。
貴乃花一門の代表でもある貴乃花親方は4月から、ファンサービスなどを担う総合企画部長や監察委員長などの要職に就き、協会に常勤する執行部に入って運営に携わっている。
最近、本場所を休場した主な親方
★尾車(元大関琴風) 平成24年4月4日に福井の小浜市で行われた春巡業を視察中に転倒。「頸髄損傷」と診断され、手足の神経がまひする重傷を負った。夏場所から秋場所まで休場したが、同年11月11日に退院。同月から協会の職務に復帰した
★伊勢ケ浜(元横綱旭富士) 25年九州場所中の11月13日に嘔吐(おうと)し緊急入院。「膵臓(すいぞう)炎」と診断され、同場所を休場。12月7日に退院すると、20日の理事会で職場復帰した
(紙面から)