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 パレスチナ自治政府のアッバス議長は2日午後、自治区ガザを実効支配していたハマスとの合意に基づいて暫定の統一政府を発足させた。2007年以来、アッバス議長が率いるファタハ主体の自治政府がヨルダン川西岸を支配し、ハマスがガザを支配する分裂状態は解消されることになった。

 中東和平など政治的決定権を持つアッバス議長は、ハマスとの分裂を解消したことで、パレスチナ全域を代表することになる。

 統一政府では、ハマスとの合意後に辞表を提出していた自治政府のハムダラ前首相が首相に再任された。マルキ外相やビシャラ財務相らアッバス議長に近い主要閣僚も再任され、ハマスに近い人物が教育相や運輸・通信相などに入った。自治政府筋によると、合意に基づいて、6カ月以内をめどに実施される自治政府議長・評議会選挙までの暫定的な任期という。