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国際
エジプト、仲介の動き鈍く ガザ衝突 クーデターでハマスとの関係悪化
2014.7.11 20:54
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【カイロ=大内清】8日に始まったイスラエルとイスラム原理主義組織ハマスとの戦闘は、仲介役に期待されるエジプトが目立った動きを見せず、停戦交渉の兆しが見えない状況にある。今年6月に発足したシーシー政権が、ハマスやその源流のムスリム同胞団と敵対関係にあるためだ。
エジプト外務省のアブデルアティ報道官は9日、同国がイスラエルとハマス双方と接触しているとはしつつも、現時点では「(停戦に向けた)仲介は行っていない」と明らかにした。
ガザに隣接しイスラエルとも平和条約を結ぶエジプトは、2012年11月の大規模戦闘で停戦を仲介。同胞団を出身母体とする当時のモルシー大統領が、ガザに首相を派遣するなどしてハマス寄りの立場を取り、交渉はハマス有利に進んだ。結局、このときはイスラエルが国際的な圧力により停戦を受け入れた。
エジプトでは昨年7月、クーデターでモルシー政権が崩壊。その後の暫定政権や現在のシーシー政権は同胞団メンバーらの大量摘発を行った。ハマスに対しても、東部シナイ半島とガザを結ぶ密輸トンネルを破壊することで軍事物資の補給を遮断するなど、経済的な締め付けを強めてきた。
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