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 イスラエル軍は10日、パレスチナ自治区ガザへの空爆を続け、ガザの保健省によると、8日以降の死者数は81人、負傷者数は520人に達した。ガザを実効支配するイスラム組織ハマスはイスラエルへのロケット弾攻撃を拡大。イスラエルは地上戦も視野に入れており、事態は泥沼化しつつある。

 イスラエル軍はこれまでに、ガザの軍事拠点など550カ所以上を空爆した。限定的な空爆としているが、犠牲者の3割は女性と子ども。誤爆とみられる事案もあり、市民は怒りを募らせている。

 ガザ中部のマガジ難民キャンプを訪ねると、鉄筋コンクリートの2階建ての民家が、屋根から大きく崩れ落ちていた。がれきの下敷きになった人たちを助けるため、人々は吹き飛んだドアや崩れた天井をブルドーザーで取り除き、慎重にがれきをかき分けた。

 まもなく、上半身が血まみれの男性の遺体が掘り出された。若い男性が「神は偉大なり!」と叫ぶと、周囲の人々も「神は偉大なり!」と声を上げた。