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 イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘激化を受け、国連安全保障理事会は10日午前10時(日本時間同日午後11時)から緊急の公開会合を開く。複数の理事国関係者が明らかにした。潘基文(パンギムン)事務総長が現地情勢を報告した後、早期戦闘停止に向けて協議する。

 潘氏は9日の緊急会見で「ここ数年で最も重大な試練だ。ガザ地区は極めて危ない状況にある」と懸念を表明。同地区では多くの市民が犠牲になっていると強調し、双方に「最大限の自制」を訴えた。

 一方、ロイター通信などは同日、5月末に辞任したシリア内戦の和平仲介を担うブラヒミ前国連・アラブ連盟合同特別代表の後任について、イタリアとスウェーデンの国籍を持つ外交官スタファン・デミストゥラ氏(67)の就任が固まったと報じた。同氏は国連世界食糧計画(WFP)事務局次長、イラクやアフガニスタン担当の国連事務総長特別代表を歴任し、潘氏の信頼が厚いとされる。潘氏はこの人事について「まだ調整を続けているが、まもなく発表できる」と語った。(ワシントン=春日芳晃、ジュネーブ=松尾一郎)