ガザ=山尾有紀恵
2014年7月10日12時40分
イスラエル軍は9日から10日未明にかけて、パレスチナ自治区ガザへの空爆を続けた。ガザの保健省によると、作戦開始からの死者は68人、負傷者400人以上に達した。停戦の兆しは見えず、イスラエルは地上戦も視野に入れた作戦の拡大を宣言した。
イスラエル軍はこれまでにガザの軍事拠点など550カ所以上を空爆した。イスラム組織ハマスなど武装勢力の拠点を狙っていると主張するが、犠牲者の3割は女性と子ども。警告弾なしに突然空爆するケースが増えている。
ガザ市では9日午後、民家が空爆され、女性2人、子ども2人、男性1人が死亡した。同日夜には、地元メディアの車が空爆を受け、カメラマン1人が死亡した。
一方、イスラエルでも連日、ガザから100発近いロケット弾が着弾し、市民生活を脅かしている。中、南部の都市ではミサイル防衛システムが稼働、シェルターの使用も始まった。9日にはガザから約120キロ離れた北部にもロケット弾が到達。ハマスの軍事部門は9日、核施設がある南部ディモナに向けてロケット弾を発射したと発表した。被害は確認されていない。
イスラエルとハマスは、戦闘は相手の攻撃に対するやむを得ない報復との姿勢を貫いており、停戦の兆しは見えない。
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朝日新聞国際報道部
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