国際原子力施設狙いロケット弾、ハマス イスラエルはガザ空爆継続、死者80人に2014.7.10 21:32

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原子力施設狙いロケット弾、ハマス イスラエルはガザ空爆継続、死者80人に

2014.7.10 21:32

 【カイロ=大内清】パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスは9日、原子力施設のあるイスラエル南部ネゲブ砂漠の都市ディモナに向けてロケット弾3発を発射したことを明らかにした。イスラエルのメディアが報じた。対空防衛システム「アイアンドーム」が撃墜したり、空き地に着弾したりしたため、被害は出ていない。

 原子炉1基を擁するディモナの施設は、ガザから約80キロの場所にあり、事実上の核保有国とされるイスラエルの核兵器開発にも関連があるとみられる。ロケット弾が施設からどの程度の距離に着弾したかは不明。

 一方、イスラエル軍は10日もガザへの空爆を継続した。AP通信などによると、軍事作戦開始以降、ガザでは、子供を含む少なくとも80人が死亡、数百人が負傷した。これまでのところイスラエル側に死者は出ていない。

 ガザ周辺には、イスラエル軍部隊数千人が展開。ハマスの戦闘能力を奪うため地上侵攻を行うとの観測も強まっている。

 戦闘激化を受け、国連安全保障理事会は10日に緊急会合を開く。潘基文(パン・ギムン)事務総長は9日の記者会見で、「ガザや(中東)地域全体が再び、本格的な戦争に巻き込まれることがあってはならない」と双方に自制を呼びかけた。

 だが、イスラエルのネタニヤフ首相は9日、「(ガザからの)攻撃がやむまで作戦は拡大・継続される」と述べ、軍事作戦を強化させる考えを示している。

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