イスラエル、ガザ空爆を本格化　２４人死亡か

　イスラエル軍は８日、イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザへの空爆を本格化させた。一方、ハマスはエルサレムなどに向けてロケット弾を発射。戦闘は激化している。

　イスラエル軍は同日、ガザの約１５０カ所を空爆した。ガザ市中心部ではハマスメンバーらが乗った車が無人機攻撃を受け、４人が死亡。ガザ北部にある武装組織イスラム聖戦の司令官の自宅も空爆され、家族を含む６人が死亡した。地元メディアは、８日だけで計２４人が死亡し、子どもを含む１００人以上が負傷したとしている。

　一方、イスラエル南部の海岸では８日、ハマスの戦闘員４人が海から上陸。イスラエル軍と交戦になり、射殺された。ハマスは同日、ガザから約８０キロ離れたエルサレムやテルアビブに向けてロケット弾を発射したとも発表。一部はミサイル防衛システムで迎撃され、大きな被害は出ていない。同日だけでロケット弾１００発以上がイスラエルに着弾した。

　イスラエルは戦闘の拡大に向けた準備を着々と進めている。８日の緊急閣議では、予備役４万人の招集を承認した。ネタニヤフ首相は「イスラエルは我々の街にロケット弾が発射されることは許さない」と述べ、ガザ武装勢力に対する作戦の拡大を宣言した。（ガザ＝山尾有紀恵）