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 イスラエルの占領下にある東エルサレムで16歳のパレスチナ人少年が誘拐・殺害された事件で、暫定的な検視の結果、少年が生きているうちに体に火をつけられ、大やけどを負って死亡した可能性が高いことが分かった。パレスチナのマアン通信が5日に報じた。

 少年は2日早朝に自宅近くで何者かに車で連れ去られ、直後に市内の森で焼死体で発見された。遺体の頭部に傷があったが、火をつけられた時点では呼吸をしており、死亡したのは全身をやけどしたためとみられる。パレスチナ側は、監視カメラの映像や目撃証言から、ユダヤ人入植者による犯行とみている。

 残忍な行為は、パレスチナ人の怒りを呼び、東エルサレムや占領地ヨルダン川西岸、イスラエルのアラブ人居住区などでは5日、抗議する住民と治安部隊の衝突が再燃し、住宅街には催涙弾が撃ち込まれた。(エルサレム=山尾有紀恵)