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 イスラエルの占領下にある東エルサレムで4日、住民とイスラエルの治安部隊が衝突した。同日あった、ユダヤ人入植者とみられる集団に誘拐・殺害された16歳のパレスチナ人少年の葬儀を契機に抗議活動に発展した。投石する住民に、治安部隊は催涙弾などで応戦。数十人が負傷した。

 少年は2日早朝に東エルサレムの自宅近くのモスク(イスラム教礼拝所)へ礼拝に行く途中、車に乗った集団に連れ去られ、直後にエルサレム市内の森で遺体で発見された。パレスチナ自治政府は、防犯カメラの映像や目撃情報からユダヤ人入植者による犯行とみており、「イスラエルに責任がある」として、厳正な捜査を要求している。

 6月30日には、誘拐された10代のイスラエルの少年3人が遺体で発見された。2日の事件は、この報復とみられるが、イスラエル当局は身内のトラブルの可能性も視野に調べている。他方、イスラエルは少年3人の誘拐・殺害事件はイスラム組織ハマス所属のパレスチナ人2人が主犯と断定し、ハマスのメンバーを中心にパレスチナ人600人以上を拘束している。