国際【地球を斬る】米国がイラクで武力行使に踏み切る可能性は?+(2/3ページ)(2014.6.30 09:35

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【地球を斬る】
米国がイラクで武力行使に踏み切る可能性は?

2014.6.30 09:35 (2/3ページ)イラク
スンニ派の武装勢力と戦うため、イラク軍に加わったシーア派の義勇兵。イラクの宗教対立で中東情勢が激変している=26日(ロイター)

スンニ派の武装勢力と戦うため、イラク軍に加わったシーア派の義勇兵。イラクの宗教対立で中東情勢が激変している=26日(ロイター)

 オバマ政権は、事実上、イランとの提携に傾いている。このことが中東全域の地政学的状況を根本的に変化させることになる。米国・イスラエル対イランの対立という基本構造を前提にこれまで中東では外交ゲームが進められてきた。ここで、米国とイランが接近しても、イランはイスラエルに対する敵視政策を変更するわけではない。イスラエルと米国の同盟関係に変化が生じてくる>

 <ISISは、きわめて合理的に行動する。米国とイランが事実上の提携を始めれば、ISISは自分たちが殲(せん)滅(めつ)される可能性が高まったと考え、イラク以外の国家で策動を強める。現在、中東でもっとも「弱い環」となっているのがヨルダンだ。ヨルダン国王アブドラ2世の暗殺をISISやそれに連なる勢力は考えている。アブドラ2世が排除されるような事態が生じれば、ヨルダンは大混乱に陥る。そうなるとISISだけでなく、さまざまなイスラーム原理主義過激派が、ヨルダン国内に拠点を作ることになる。

 このシナリオをイスラエルは最も恐れているので、今後、アブドラ2世の政権を維持することを最優先課題とするであろう>

 ここで紹介した中東某国の専門家たちの見解を筆者は基本的に支持する。ただし、この専門家たちは、米国がイラクに軍事介入する可能性はないと考えているが、筆者はその可能性が排除されないとみている。

自衛隊がイラクに派遣させる可能性が

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