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コラム:ガザ侵攻は不可避か、イスラエルを待ち受ける「いばら道」

2014年 07月 11日 19:47 JST
 
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Dan Ephron

[10日 ロイター] - 緊迫する中東情勢をめぐり、イスラエルのネタニヤフ首相がガザ地区に地上軍を派遣するかが焦点となっている。それを占う上で、同首相が下した決定の1つに注目したい。

イスラム原理主義組織のハマスがイスラエルへロケット砲撃を浴びせ、一方のイスラエルはガザ地区に空爆を行い大勢の死者が出るなど、暴力の連鎖が拡大している。こうした中、ネタニヤフ政権は軍に対して4万人の予備役兵を招集するよう命じたと発表した。4万人とは実に大きな数だ。

確かにハマスへの大規模な軍事作戦には、予備役兵の招集が伴うだろう。しかしイスラエルが本当に軍事作戦を準備しているときは、隠密行動をとるのが常套手段だ。時には軍召集の情報すら検閲し、ジャーナリストにかん口令を敷くこともある。

それとは対照的に、イスラエルが大々的に報道発表を行うのは、何らかのメッセージを送ろうとしているときだ。今回の場合、自国の兵士たちを危険にさらすことなく、ハマスに攻撃を思いとどまらせたいとの思惑があるのだろう。事実、今のところ軍が実際に招集したのは、数百人程度の予備役兵にとどまっている。

ネタニヤフ首相は政治家としての長いキャリアの中で、地上戦に積極的になったことは、実はほとんどない。それにはもっともな理由がある。200万人もの人口が狭い土地に密集しているガザ地区は、戦争を遂行するには厄介な場所だからだ。

しかし、自身が消極的にもかかわらず、ネタニヤフ首相は結局ガザ侵攻を命じることになるかもしれない。その主な理由は、停戦交渉の有力な仲介者が現れそうにないことだ。

一連の衝突は2012年の停戦合意以来、最悪となっている。発端は先月、イスラエルの少年3人が何者かに誘拐されたのちに殺害され、ネタニヤフ首相がハマスの仕業だと断定したことだ。イスラエルはヨルダン川西岸地区で大規模なハマス活動家の摘発を行い、その結果、少なくともパレスチナ人5人が死亡した。   続く...

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 7月10日、緊迫する中東情勢をめぐり、イスラエルのネタニヤフ首相がガザ地区に地上軍を派遣するかが焦点となっている。写真はイスラエル軍兵士。ガザ地区境界付近で撮影(2014年 ロイター/Baz Ratner)

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