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仮設住宅に大量のカビ 石巻で集団検診
7月12日 18時12分

仮設住宅に大量のカビ 石巻で集団検診
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宮城県石巻市で、仮設住宅に大量のカビが発生している問題を受けて、12日、医師などによる集団検診が行われ、健康被害を心配する人たちが次々と受診に訪れました。

仮設住宅は、専門家によりますと構造上、湿気やほこりがたまりやすく、多いところでは一般住宅の50倍から100倍のカビが空気中に漂っていると指摘されています。
石巻市にある複数のプレハブの仮設住宅でも、避難生活が長期化するなか、壁や畳の裏などに大量のカビが発生していて、アレルギーなど住民の健康被害が懸念されています。
このうち仮設開成団地では12日、医師や専門家らのグループが集団検診を行い、この団地や隣の仮設住宅で避難生活を送る人たちなどが次々と受診に訪れました。
住民たちは、問診票に仮設住宅の入居期間や室内のカビの有無などを書き込んだあと、胸のX線撮影やアレルギーの専門医による診察、それに肺活量の検査などを受けていました。
受診した70代の男性は「今のところ健康状態には問題はないと思うが、部屋の畳についたカビが気になるので注意したい」と話していました。
集団検診は先月下旬に初めて行われたのに続いて2回目で、前回は受診したおよそ140人のうち30人余りに呼吸器系の異常がみられたということです。
集団検診は13日も行われます。今回の検診を行った国立医薬品食品衛生研究所の渡辺麻衣子博士は、「前回の健診で呼吸器系に何らかの異常が見つかった人たちの割合は一般に比べ低いとは言えず、見逃せない水準だと思う。こうした検診などを通して、仮設住宅で暮らす人たちには自分の健康状態や住まい方に気をつけてもらうとともに、今後も調査を続けて、将来大規模災害でプレハブの仮設住宅を建てる場合の改善策などにも生かしたい」と話しています。

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