性犯罪撲滅へ対策強化、牛追い祭り中のパンプローナ市
2014年07月12日 19:53 発信地:パンプローナ/スペイン
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×「サン・フェルミン祭(San Fermin Festival)」の開幕を祝うため、赤いスカーフを手にスペイン北部パンプローナ(Pamplona)の市庁舎前に集まり、互いにワインをかけ合う人たち(2014年7月6日撮影)。(c)AFP/PEDRO ARMESTRE
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【7月12日 AFP】「サン・フェルミン祭(San Fermin Festival)」で有名なスペイン北部パンプローナ(Pamplona)市当局は現在、およそ1週間に及ぶ祭りの期間中に発生する痴漢行為など性的嫌がらせの撲滅に向けた対策を強化している。サン・フェルミン祭は牛追いに加え、期間中は昼夜にわたって人々が飲酒を続けることでも知られている。
市当局の関係者らによると、昨年の祭りの期間中、人混みの中で服をまくり上げ、胸をあらわにした女性たちやその体に触ろうとする男性らの様子が世界中で報道されたこともあり、当局は対応を急いだという。治安問題への対応にあたる市議会議員の1人はAFPに対し、「サン・フェルミン祭について、誤った考えを持った人たちがいる。サン・フェルミンは酒類を無料で提供するオープンバーではなく、何をしても許される場所でもなければ、遠慮なく女性の体に触れる場所でもない」と語った。
地元警察は今年初めて、性的暴行を防止するための特別チームを編制し、市街地でパトロールを行っている。9日未明には米国籍の男(22)が痴漢行為を働いたとして、おとり捜査を行っていた警官に身柄を拘束された。警察の声名によると、この男は取り押さえられそうになった際、女性警官に「飛びかかり」、陰部に触るなどしたという。
前出の市議によれば、昨年の祭りの期間中には警察に対し、6~7件の正式な苦情申し立てがあった。また、告発まではしなかったものの、痴漢などの性的嫌がらせを受けたとする多数の通報があった。レイプの被害に遭ったとの報告はなかった。(c)AFP/Daniel SILVA