2014年7月12日土曜日

統一教会の“純潔”推進団体が正体隠して合同結婚ポケットティッシュ配り

千葉県内で配られたポケットティッシュ
千葉県内で統一教会系の"純潔”思想推進団体が、合同結婚式に一般の人を誘い込む目的でポケットティッシュを配っていることが判った。

本紙はそのポケットティッシュを入手、配布していた当該団体を直撃した。


◆献金ノルマ100億円を達成するための手段?

1992年に桜田淳子が参加して社会問題となった統一教会の“合同結婚式”。
教団内では「国際合同祝福結婚式 」と呼称される。この特殊な結婚形態は、教祖が信者同士をマッチングして合同結婚式に参加させ、教祖の体液が入った聖酒を飲むことで原罪を精算し“祝福家庭”を作るというものだ。

この合同結婚式に参加する信者には140万円の“祝福献金”が課せられ、殆どの青年信者は入信時に前以って納めさせられている。

また、“霊肉祝福”と呼ばれる故人とのマッチング結婚や、既に結婚している夫婦に改めて祝福を受けさせるという“既成祝福”なるものもある。これらも、より高額な祝福献金が参加条件とされている。

現在、統一教会では教団の最高実力者・韓鶴子総裁の指令により7200組の祝福がノルマとして日本に割り当てられている。ノルマ数の祝福献金である 100億円超が韓国統一教(トンイルキョー)及びグループ企業などに貢がれる計算だ。

統一教会は以前、合同結婚式参加者のノルマを達成するため街頭で“純潔キャンディ”なる飴を配布し、受け取った人を合同結婚式の参加者にカウントしていた。今回は数合わせではなく、明らかに祝福献金の獲得が狙いだ。
純潔キャンディー

昨年も合同結婚式へ誘い込む葉書の存在が全国各地で 確認されている。



◆ポケットティッシュを“撒き餌”に

今回 、新たに発覚したのはポケットティッシュの配布だ。

新たな合同結婚式参加者を集めないとノルマが達成できないということなのか、遂にはポケットティッシュの配布まで始めたという恰好だ。

千葉県内の主要駅周辺で配布されているという安っぽいポケットティッシュ、表面にはこう記載されている。

祝福結婚」 
 「理想的なお相手ご紹介します」 「夫婦の愛は絶対・唯一・普遍・絶対」 「結婚前は純潔、結婚後は貞節」 「家庭は愛の学校」 

団体名として『APTF 真の家庭運動推進協議会 松戸支部』と印字されており「人生相談・各種セミナー開催」とある。
統一教会や140万円献金の記載はない

中に挿まれた紙には

こんな人、探しています!

として
 
・永遠の信頼できる良き伴侶を求めている人」「・いつでも安心して暮らせる家庭作り」「・結婚を求めている人」「・自分を変えてくれる運命の人を求めている人」とある。

どこにも統一教会との関連を匂わせる記述がなく、APTFが統一教会の関連団体であることも祝福献金が徴収されることも示されていない。


今すぐ連絡してください」と書かれていたので早速、APTF真(まこと)の家庭運動推進協議会松戸支部に連絡してみた。

◆ 「伝道と云う意識が無いといったら嘘になる」伝道目的を露呈

電話口の女性(日本人)に訊いた。

──登録料は掛かる?

「登録料は特にはないです」

──紹介してもらって結婚が決まった場合の成婚代金などはある?

「そういうのは特にはないですが、ここ自体が統一教会の内容なので・・・、宗教なんですね」

──そちらの宗教団体に入らなければならないの?

「入らなくてもいいですが、一応教義を勉強していただいて納得していただいた段階で、同じように勉強された方を御紹介させていただくような感じになっていく」

──結婚に当たっての献金は?

「特にははっきりとは決まってはいないです。中には感謝献金と云う形で納めていかれる方もおられます」

──金額は大体決まっている?

「はっきりはしていないですね」

──相場的には幾らくらいか?

「相場ですか?まあ~二桁くらいで納める方が多いでしょうかね」

──二桁と言っても10万円から99万円まであるが?

「そうですね(笑)、こうじゃなきゃいけないというのはないですが、数字にも意味がありますから21万円献金する方もいらっしゃれば40万円献金される方もおられるという感じでしょうかね」

──そちらに通うとそちらの宗教団体に勧誘されるとか伝道されることもある?

「伝道されると云うよりは一応教議の内容をお勉強していただくので、勧誘ではないですが、お互いが勉強して納得された段階でご結婚されるような形になるので」

──男性側も女性側も両方が信仰を持たないと紹介してもらえない?

「別に入会してもらわなくても結構なのですが、やはり結婚観がある程度不倫しないとかその人だけを一生涯愛していくとかそういう風な内容でもあるので、そういう方がお互いに納得していただいた内容の中でお互いに気に入った方がおられたら紹介するみたいな」

──「気に入った方」と云うことは相手を選べるということ?

「お見合いみたいな感じでもご紹介しているしているので」

──お見合いに出るために教義を勉強して、その後に何か試験みたいなものはある?

「試験はないです」

──どの段階まで勉強すると相手を紹介してもらえるの?

「それは御本人がこういった宗教を勉強して『大丈夫』と仰る段階で大丈夫」

──お互いに信仰を持ってないとダメ?

「どちらかというと、そうかもしれませんね。神様と同じ様に相手の方を敬ったり愛したりとお互いにそういう気持ちがあったらいい家庭が築けるので」

──私は何も信仰してないが・・・

「大丈夫ですよ。今全然信仰してなくても平気ですよ。」

──神様を信仰しないと紹介してもらえない?

「それはないですよ」「お見合いパーティみたいなものも設けたりもしているので、そこで『この人がいいな』と云う人の名前を挙げてもらって」

──それだと見た目だけになっちゃわないの?

「お話しますから大丈夫ですよ。見た目だけだとちょっとね」

──ぶっちゃけ、信仰持って入会しちゃった方が早いとかあるんですかね?

「気持ち的には楽ですよね」

──こういうティッシュ見たのは初めて

「最近ですね、ティッシュ配り始めたのは」

──結婚紹介所かと思った

「結婚紹介所ではないですからね」

 ──伝道を目的としてやっているということはない?

「やっぱり一部は伝道と云う意識はありますね。無いといったら嘘になりますが。宗教ですから入っていただいて全然OKなんですけれど、強制的にどうこうというのはないです」

── 勉強はいつやっているの?

「実は講演会もあります。家系的なそういうお勉強をできるような講演会も。自分の先祖とかですね」

──お見合いパーティはいつ?

「半年に一度。6月にあったばかりなので次は12月ですが、10月にもしかしたらやるかも」

──ハードルが高そう

「そうでもないですよ、是非来ていただいて・・・」

一日で献金額が二桁から三桁に値上がり

合同結婚式のことを訊き忘れていたので翌日また連絡してみた。

今度は韓国人と思しき女性が電話に出た。


──これって最終的には韓国でやっている合同結婚式に出るということになるの?

「はい。出るっていうか、以前はそういう形で韓国でありましたが、今はいろいろなんです」

──じゃあ合同結婚式に必ず出なければならないということはないの?

「独身の方は基本的には韓国ですね」

──韓国で合同結婚式に出るということ?

「はい、そうです」

──その場合、昨日、献金が大体二桁で21万円とか40万円とか意味がある数字の額を献金すると言われたけど、インターネットには合同結婚式に出るには140万円献金しなければいけないとあった。140万円納めなければならないのか?

「そうですね、基本的にはそうです。いろいろ事情はお伺いしますけれども。事情を考慮して」

──一括じゃなくてよいと?じゃあ分割でもOK?

「そうですね。いろいろと祝福の意義と価値を勉強し、よく理解していただいて、その上で受けて頂くような形です」

──祝福を受ける勉強をしている男女の比率は?

「教会は、たくさんあるので」

──男性が多くて溢れてしまうこととはない?

「世界的にもいろいろやっておりますので」

──日本人同士じゃなくて外国の人とというパターンも?

「はい、それは希望もありますけれども」

──そんなにグローバルにワールドワイドにやってるんですね

「そうですね。ネットだと批判的な部分もいろいろありますから」

──こんなにお金掛かるのかと、昨日聞いた話と違うと思ってしまった

「大丈夫です。ちょっとお茶を飲みながらでも、直接いらしてください」



ポケットティッシュには、140万円の献金や統一教会への入信について、何も書かれていない。

◆APTFは正体隠しの偽装勧誘にも関与

APTF松戸は統一教会であると自ら名乗ったものの、祝福結婚を受ける際の費用(献金)については「はっきりとは決まってない」→「感謝献金として二桁」→「21万円とか40万円」→「基本的には140万円」と回答が変遷し、更には教義の“勉強”が課せられ、伝道を目的としていることを匂わせた。
   
ちなみにAPTF松戸は統一教会松戸教会と同じビルに入居している。

APTFの本部は東京新宿区の統一教会ビル“成約ビル”内にあり、全国の統一教会信者の銀行口座から自動引き落としされる会費で運営されている。全国各地で二世信者などとを動員して行なわれている“純潔ラリー”デモの主催はこの団体だ。

また、3年前に記者が潜入取材して暴いた『“家系のおはなし講演会”を装った正体隠しの偽装勧誘』はAPTFによって行なわれていた。 

本紙既報記事“〔潜入レポート〕 “家系のおはなし”講演会は統一協会の勧誘だった!”より

◆“祝福結婚”が殺人事件に発展したケースも

韓国への贖罪意識を刷り込まれた日本人女性信者が、信仰を持たない韓国人男性とマッチングされ韓国の寒村へ送り込まれ一族に奉仕させられたり、、生活無能力者や障害を持つ男性と結婚させられたというケースも報告されている。遂には生活保護を受けている病気持ちの夫を貧民アパートで殺害するという事件まで起こっている。

日本国内では多くの祝福家庭が、エンドレス献金に苦しんでいるとされる統一教会。そんな教団の行なう祝福結婚の“斡旋”には安易に近づかない方が良さそうだ。

1 コメント:

匿名 さんのコメント...

その昔、合同結婚式は高貴なものだったのに・・・今じゃ、ミソもくそも一緒にしたようなもんだな。。
まぁ、それでも結婚できたら良いか??
後々、尻の毛までむしり取られる覚悟さえあれば(爆笑)