◇楽天8−7ロッテ
楽天がシーソーゲームを制した。同点の6回に松井稼の二塁打で7−6と勝ち越した。7回に追い付かれたが、8回に聖沢の三塁打で勝ち越した。5番手の西宮が3勝目。9回は斎藤が締めた。
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8回に聖沢の三塁打で勝ち越し、9回は前夜に同点弾を浴びた斎藤がピシャリ。何とか乱戦を制したものの、試合後の楽天ベンチ裏には暗い足音も響いた。
「お客さまが一生懸命に応援してくれて、ホワイトゾーンで試合をできました!」。大久保監督代行が独特の表現でワシ党の後押しに感謝する。ただ、その歓喜の代償として、反転攻勢に欠かせない2本の柱には傷が入った。今季最短の4回無死で降板した則本は「今日は本当に何もないです…」と落胆の色を隠せない。2試合連続のKO。交流戦から中5日でのフル回転を強いられてきた右腕のガス欠は明らかで、中4日で16日に先発する当初のプランは見直しを余儀なくされた。
救援の柱としての地位を確立してきたルーキー松井裕(桐光学園)も4番手として1点を失い、リードを消した。今月10試合で6登板。若さという武器は弱さと紙一重でもある。「ウチは3年後を見据えているから」という大久保監督代行の言葉が、むなしく響いた。 (井上学)
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