(セ・リーグ、巨人-阪神、10回戦、11日、東京ドーム)巨人・原辰徳監督(55)が六回の守りで、内野手を5人にするシフトを敷いたが、代打・西岡剛内野手(29)に無人の中堅に2点適時二塁打を許した。リードを4点に広げられ、奇策は失敗に終わった。
原監督は2点を勝ち越され、なおも六回一死二、三塁の場面でベンチからゆっくり出てきた。大きく両手を広げ、外野手3人もマウンドに呼び寄せる珍しいシーンが繰り広げられた。
その円陣の中で、授けた作戦は内野5人シフト。2番手の左腕・青木に対し、阪神の打者は左打者の今成の場面で、左翼の亀井が一、二塁間の位置にポジションをとった。しかし、今成に代わりスイッチヒッターの西岡の代打が告げられると、亀井は左翼に戻った。
このまま5人内野シフトは幻に終わるかと思われたが、右打席の西岡のカウントが2-2になると、亀井が今度は三塁の村田、遊撃の坂本の間に入った。三遊間をがっちり固め、外野を左中間、右中間に配する2人シフトを敷いたが、これが完全に裏目に出てしまった。西岡は、青木の136キロの真っすぐを狙いすましたように、センター返し。打球は無人の中堅で弾み、痛恨の2点適時二塁打となった。