野村周平
2014年7月11日11時57分
サッカーのワールドカップ(W杯)も残すは決勝と3位決定戦の2試合と佳境を迎えている。ところで、日本サッカーにおける「海外組」の先駆者といえば、1977年に西ドイツでプロ選手となった奥寺康彦さん(62)=現サッカーJ2横浜FC会長=が有名だ。しかし、その2年前に香港のプロリーグでプレーした日本人がいた。佐田繁理(しげり)さん(59)。歌手さだまさしさん(62)の弟だ。
75年1月21日。現地の新聞「香港工商日報」のスポーツ欄に、2段見出しの記事が掲載された。「東方日籍援軍 佐田昨已抵港」
香港リーグ1部東方足球隊に新加入した日本人の香港到着を伝える記事で、当時20歳の佐田さんは「東方の力になるために来た」と語っている。「空港の税関を出たら男が30~40人いてね。何かあったのか、と思ったら、チームの連中がオレを迎えに来ていた」。佐田さんは懐かしむ。
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